【99%の人が間違える問題】 ボールペンと消しゴムの値段は合わせて110円。 ボールペンは消しゴムより100円高い。 では、消しゴムの値段は?
少し前に話題になっていたクイズです。
一見すると消しゴムは10円かな?と思ってしまいますよね。
この問題は、多くの人がそう答えてしまう、ということで話題になりました。
でも違う、というわけです。そこで、そう答えてしまう理由を考えてみました。
少し考えてみると違うことがわかる
ボールペンと消しゴムの値段は合わせて110円。 ボールペンは消しゴムより100円高い。 では、消しゴムの値段は?
消しゴムが10円かな?と思っても答えるのはまだ早い。
慎重なあなたは確認をします。次のような確認方法があります。
- 消しゴムが10円だと、消しゴムより100円高いボールペンは110円、あわせて120円になってしまう!
- 消しゴムが10円だと、あわせて110円だから、ボールペンは100円、消しゴムより90円高いことになってしまう!
ややこしくなってきましたね。
でも、どちらの方法でも、消しゴムが10円だと間違っていることがわかります。
OK、じゃあとりあえず正解は?
やっていることは結局同じだったりするのですが、答え方はひとつではない…というわけでいくつかに分けてます。
数学、方程式を使う方法
最もよく紹介されている方法です。
中学生で学ぶ「方程式」を使えば簡単に解けます。
問題文をボールペンをA、消しゴムをBとして整理してみます。
- ボールペンと消しゴムの値段は合わせて110円。
A + B = 110 - ボールペンは、消しゴムより100円高い。
A = B + 100
連立しても良いですが、そのまま使えるので1つめの式のAに2つめの式を代入します。
A + B = 110 (B + 100)+ B = 110 2B = 10 B = 5
となり、これが消しゴムの値段になります。
確かに答えは出せます。正しいことも示せますが、こんな問題にいきなり文字と方程式を動員するのはあまり賢くみえないという欠点があります!
答えから導く方法
答えを先に書いてしまってこうすれば合うでしょ?という答え方です。
「消しゴムは5円、ボールペンは105円。105+5=110 だよ!」
答えはわかるのですが、導き方はないので、答え方や考え方はわかりません。
算数だけで考える方法
差額が100円ということは、「消しゴム2個分の値段」に「差額」を足すと、合計になるということです。
つまり、合計から差額を引いた残りを2等分すれば、消しゴムの値段になります。
(110-100) / 2 = 5
しかし、はじめからこのように考えることができるかというと、ちょっと難しいですよね。
納得はできない!
どの方法で考えても、10円と答えた直感を納得させることはできませんよね。
直感を納得なり修正なりできなければ、また同じ問題に引っかかってしまいます。
たしかに関係式を書き出してみれば間違えることはありません。
しかし実生活ではひとつひとつそんなことはしていられません。
「あわせて110円だったよ。ボールペンは消しゴムより100円高かったから10円ちょうだい。」
と言われてすぐに指摘できなければ、使いものになりません。(そんな人嫌ですけどね!)
直感で間違えないようにする方法はないのでしょうか?
なぜ間違えるのか
まず、計算自体は難しくないはずなのに、多くの人が間違えてしまうのはなぜなのか?
もう一度問題文を見てみます。
ボールペンと消しゴムの値段は合わせて110円。 ボールペンは消しゴムより100円高い。 では、消しゴムの値段は?
よくあるのかもしれませんが、算数の問題としては私は良い問題だとは思いません。
日常生活が題材なのに、日常生活とは異なる考え方をさせるからです。
日常生活では、商品の値段がわかっていて、合計を計算することがほとんどです。
合計と差額がわかっていて、商品の値段は一つもわからない…なんてことありましたか?
この問題は、人為的に作り出さないと存在しない問題だと思います。つまり、引っかけ問題という見方もできます。
なぜ10円と答えてしまうのか
どっちの値段もわかっていなくて差額だけがわかっている…どんな状況なのでしょう…?
日常の買い物では、差額を使うときは、こっちのほうがこっちよりいくら高い、と、商品同士の値段を比較することがほとんどですよね。
ボールペンは110円。 ボールペンは消しゴムより100円高い。 では、消しゴムの値段は?
合計は110円。 ボールペンは100円。 では、消しゴムの値段は?
どちらも 110-100=10円
10円と間違えた方はこのどちらかの読み違いをしてしまったのではないでしょうか。
しかし全くの的外れかというとそういうわけではなく、惜しいといえば惜しい。
上の画像でもう一度説明すると、10円という答えは、合計から差額を引いただけですから、実際には「合計-差額=消しゴム2個分」です。
つまり、2で割れば消しゴムの正しい値段となる5円になります。
結局なんだったの?
一見日常ネタっぽいですがわかりにくくした算数の問題でした。
違和感に気づいて明らかになっている情報を整理できれば間違えることはないと思います。
日常生活ではわかりにくいことを言われても流されないように気をつけましょう!
コメント
答えは?
りかさん、コメントありがとうございます。「消しゴムの値段は5円」が答えです。ボールペンは消しゴムより100円高いので105円、あわせて110円です。